この記事の要点
- SNSキャンペーンとは、企業がSNSで参加を呼びかけ、フォローや投稿、シェアをした人に特典を用意する取り組みです。
- 目的を決めてから種類を選び、応募の条件と特典、媒体の規約、告知、計測の順に決めます。
- 新しいお客様を増やしたいなら、応募の数ではなく、キャンペーン経由の申し込みの数を追います。
目次
SNSキャンペーンとは、企業がSNSで参加を呼びかけ、フォローや投稿、シェアをしてくれた人に特典を用意する取り組みです。やり方は、目的を決めてから種類を選び、応募の条件と特典、媒体の規約、告知、計測の順に決めます。新しいお客様を増やしたいなら、応募の数ではなく、お客様の投稿や紹介から申し込みがあったかで種類を選びます。
SNSキャンペーンとは:参加を呼びかけ、新しいお客様につなげる取り組み

SNSキャンペーンは、自社のアカウントで「これをしてくれたら特典があります」と呼びかける形が基本です。呼びかける行動は、フォロー、再投稿(リポスト)、指定のハッシュタグをつけた投稿、友だちへの紹介などです。
よくある悩みは、応募は集まったのに買う人が増えないことです。特典がほしい人なら誰でも応募できるので、応募した人がサービスに関心を持っているとは限りません。応募の数はキャンペーンが届いた広さを表しますが、新しいお客様が来たかどうかは表しません。
新しいお客様につながりやすいのは、使った人が自分の言葉で勧める形です。お客様の感想が広がる仕組みそのものは、口コミマーケティングとは?で扱っています。
SNSキャンペーンの4つの種類:自社の投稿か、お客様の投稿かで分ける

SNSキャンペーンは、広がる元が自社の投稿か、お客様の投稿かで大きく2つに分かれます。よく使われる4つの種類は次のとおりです。
| 種類 | 広がる元 | 参加のしかた | 向いている目的 |
|---|---|---|---|
| フォロー&リポスト | 自社の投稿 | フォローと再投稿 | 認知を広げる |
| ハッシュタグ投稿 | お客様の投稿 | 指定のタグで投稿 | 認知・声を集める |
| 感想・体験の投稿 | お客様の投稿 | 使った写真や感想を投稿 | 声を集める |
| シェア・紹介型 | お客様の紹介 | 紹介リンクやコードを送る | 新しいお客様を迎える |
フォロー&リポストは、参加の手間が少なく、応募が集まりやすい種類です。ただし広がるのは自社の投稿なので、受け取る人には広告と同じように見えます。
ハッシュタグ投稿と感想・体験の投稿は、お客様が自分のアカウントで発信します。フォロワーにとっては、知っている人が実際に使った話です。
シェア・紹介型は、お客様が知り合いに直接勧めます。紹介リンクやコードを使えば、誰の紹介で申し込みがあったかを数えられます。紹介の特典や条件の決め方は、紹介キャンペーンのやり方で扱っています。
目的から種類を選ぶ:新しいお客様を迎えるなら、お客様の投稿と紹介

種類は、キャンペーンで何を増やしたいかで選びます。
- 認知を広げたい:フォロー&リポスト、ハッシュタグ投稿。まずサービスの名前を知ってもらう時期に合います。
- 今のお客様の声を集めたい:感想・体験の投稿。集まった投稿は、買うかどうか迷っている人が読む材料になります。
- 新しいお客様を迎えたい:シェア・紹介型。感想・体験の投稿と組み合わせる方法もあります。
目的を1つに絞れないときは、主な目的を1つ決め、ほかは「あれば良い」として扱います。目的が2つあると、どの数字で良し悪しを判断するかが定まらなくなるからです。
SNSキャンペーンのやり方6ステップ

次の6つを順に決めます。
- 目的と追う数字を決める
- 種類と媒体を決める
- 応募の条件と特典を決める
- 媒体の規約を確認する
- 告知する
- 計測する
ステップ1:目的と追う数字を決める
選んだ目的に合わせて、最後に見る数字を1つ決めます。新しいお客様を迎えるのが目的なら、応募の数ではなく、キャンペーン経由の申し込みの数を追います。期間も決めておくと、始める前と終わったあとを比べやすくなります。
ステップ2:種類と媒体を決める
種類を決めたら、お客様がふだん使っているSNSを選びます。写真や動画で良さが伝わる商品なら、それを投稿しやすい媒体が合います。複数の媒体で同時に始めるより、1つで試してから広げるほうが、数字を読みやすくなります。
ステップ3:応募の条件と特典を決める
応募の条件は、目的に必要な行動だけにします。条件を増やすほど、参加する人は減ります。感想の投稿をお願いするときは、書く内容や評価を指定しません。(関連記事:ステマ規制とは?紹介や口コミのお願いで、どこまでなら大丈夫か)
特典は、サービスに関心がある人ほど価値を感じるものにします。自社の商品や次回使える割引にすると、サービスに関心がない人には魅力が薄くなります。
特典を渡すなら、景品表示法の上限を確認します。(関連記事:SNSキャンペーンと景品表示法|特典の上限がかかる形と、かからない形)ハッシュタグ投稿の懸賞の考え方と、見返りを渡した投稿のステルスマーケティング規制(ステマ規制)は、UGCマーケティングとは?にまとめています。
ステップ4:媒体の規約を確認する
応募の条件にしたい行動が、その媒体で認められているかを確認します。フォロー、再投稿、タグ付け、複数のアカウントからの応募など、気になる点は始める前に公式のヘルプで確認します。ルールは変わることがあるので、確認するのは告知の直前にします。
ステップ5:告知する
自社のアカウントの投稿だけでなく、メール、LINE 公式アカウント、自社サイトでも知らせます。今のお客様に届く場所で告知すると、実際に使ったことのある人が参加しやすくなります。告知の文には、応募の条件、期間、特典、当選の連絡方法を書きます。
ステップ6:計測する
告知に使うリンクは、媒体ごとに分けておきます。キャンペーン用のURLには、パラメータ(流入元を示す識別子)を付与します。アクセス解析のツールで、どの媒体から来た人が申し込んだかを数えられます。シェア・紹介型なら、紹介コードや紹介リンクで、誰の紹介かまで分かります。
海外の例:Warby Parker は、お客様の眼鏡をかけた写真が集まる場所をつくった


米国の眼鏡ブランド Warby Parker の共同創業者 Neil Blumenthal は、2012年に起業家向けメディア Entrepreneur のインタビューで、当時の Facebook の使い方を次のように話しています。
We allow customers to post images of themselves wearing our eyewear on our Facebook page so that they can receive feedback on which frames look best on their face.
お客様が、同社の眼鏡をかけた自分の写真を Facebook ページに投稿できるようにしていた、という意味です。どのフレームが顔に似合うかを、ほかの人から意見をもらえるようにするためでした。Blumenthal は同じ答えの中で、眼鏡はとても個人的な買い物なので、ほかの人の意見を聞いて選びたい人が多い、と理由を添えています(「Buying glasses is such an intimate purchase that many people want feedback from others.」)。
SNSでお客様とのつながりをどう深めたかという別の質問には、Facebook の投稿欄を開放して誰でも投稿できるようにし、投稿したすべての人とやり取りした、と答えています(「We opened up our Facebook wall, allowing anyone to post, and then engaged with everyone that posted.」)。
この例は、特典で応募を集める形ではありません。ブランドがお客様の投稿の置き場所を用意し、投稿した一人ひとりとやり取りする形です。
感想・体験の投稿を募るときも、投稿してくれた人に自社のアカウントから返信すると、この形に近づきます。
終わったあとに見る数字と、投稿してくれたお客様に紹介をお願いする流れ

終わったら、応募の数だけでなく、その先の申し込みまでを順に見ます。
| 見る数字 | 分かること |
|---|---|
| 応募・投稿の数 | どれだけ参加があったか |
| リンクからの訪問の数 | 投稿や告知から来た人がいたか |
| キャンペーン経由の申し込みの数 | 新しいお客様が来たか |
| 紹介からの申し込みの数 | お客様の紹介が効いたか |
応募が多いのに申し込みが少なければ、特典だけが目当ての応募が多かった可能性があります。次は条件または特典を見直します。直すのは1回に1か所にすると、何が効いたかが分かります。
感想や写真を投稿してくれた人は、すでに人にサービスを勧めているお客様です。お礼を伝えるときに、紹介のお願いを添えます。紹介リンクや紹介コードを渡せば、その人の紹介で来た申し込みを数えられます。コードの入力漏れを防ぐ申し込みフォームの作り方は、紹介コードとは?で扱っています。
紹介してくれた人にお礼を渡すなら、額は紹介キャンペーンと景表法の4つの問いで確認してから決めてください。
まずは、追う数字を「キャンペーン経由の申し込みの数」に決め、種類の表から1つ選んでください。
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