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紹介キャンペーンの事例|Uber Eatsと海外2社の特典と渡すタイミング

紹介キャンペーンの事例は、「誰に・何を・いつ・どこまで」の4つの物差しで並べると、自社の案と比べやすくなります。Uber Eats、海外のBoltとTrade Republicの成立の条件を比べ、自社の案への当てはめ方と、紹介者を購入者に限定する場合の総付景品の上限の考え方までまとめました。

田中 悠 公開
目次
  1. 紹介キャンペーンの事例は「誰に・何を・いつ・どこまで」で比べる
  2. 国内の事例:Uber Eats は、紹介する相手によって条件を変えている
  3. 海外の事例:Bolt は初回の乗車で、Trade Republic は条件を満たしてから渡す
  4. 事例にあった工夫と、自社の案を当てはめる手順

紹介キャンペーンの事例は、「誰に・何を・いつ・どこまで」の4つの物差しで並べると、自社の案と比べやすくなります。同じ「紹介で特典」でも、渡す相手、特典の中身、紹介が成立したとみなす時点、対象外の決め方が会社ごとに違うからです。この記事では、Uber Eats、海外の Bolt と Trade Republic の3社・4つの事例を、この物差しで比べます。

キャンペーンを組み立てる順番は紹介キャンペーンのやり方|企画から告知・計測までの7ステップに、PayPay やメルカリなど国内6社の仕組みはリファラルマーケティングとは?紹介の5つの型・事例・特典の決め方にまとめています。ここでは、それとは別の事例を取り上げます。

紹介キャンペーンの事例は「誰に・何を・いつ・どこまで」で比べる

事例を見るときは、特典の額だけでなく、次の4つをそろえて見ます。

  • 誰に:紹介した人、紹介された人、またはその両方
  • 何を:自社で使える割引、商品券、報奨など
  • いつ:何をしたら紹介の成立とみなし、特典を渡すか
  • どこまで:対象外になる人、人数、特典の有効期限

特典の費用を大きく左右するのは、いつ渡すかと、どこまでを対象にするかです。登録だけで渡すのか、初回の利用まで待つのかで、特典だけ受け取って離れる人の数が変わり得ます。

事例を、物差しのうち3つで並べました。「どこまで」は各節に書きます。

事例誰に何をいつ(成立の条件)
Uber Eats(注文する人・2019年の案内)両方割引クーポン初回の注文
Uber Eats(配達パートナー)紹介した人(紹介された人にも特別オファーの場合あり)報奨登録と所定回数の配達
Bolt(エストニア)両方乗車の割引など初回の対象の乗車
Trade Republic(ドイツ)紹介した人(紹介された人の特典は案内に明記なし)ボーナス紹介された人が条件を満たしたとき

※2026年10月時点の公開情報をもとに編集部が整理。各社とは関係ありません。
条件は変わることがあるため、最新の内容は各社の公式サイトでご確認ください。

国内の事例:Uber Eats は、紹介する相手によって条件を変えている

フードデリバリーの Uber Eats は、注文する人を紹介する場合と、配達パートナーを紹介する場合とで、成立の条件を変えています。

注文する人の紹介:初回の注文で成立

Uber Eats の公式ブログは、2019年9月の時点の例として、紹介された人は初回の注文が1,500円以上なら1,300円引きになると案内していました。紹介した人には、1,500円以上の注文で1,200円引きになるクーポンが紹介1人につき1回分付きました。

現在公開されている紹介プログラム規約は、「紹介特典は任意であり、紹介特典の金額と獲得のための要件は都市により、また同じ都市内でも異なる場合があります。」としたうえで、「割引の金額と形態は招待時に表示されます。」と定めています。

  • 誰に:紹介した人と紹介された人の両方
  • 何を:どちらも Uber Eats で使える割引
  • いつ:2019年の案内では、紹介された人が初回の注文を終えたとき
  • どこまで:2019年の案内では、紹介コードを使えるのは初めて Uber Eats を使う人だけで、すでに注文したことがある人は使えない。規約では、紹介による招待は、オファーに別段の記載がない限り、送信日から90日後に無効になる

2019年の案内では、紹介した人の特典も自社の割引だったので、使うにはもう一度注文する必要がありました。

配達パートナーの紹介:所定回数の配達で成立

配達パートナーの紹介は、お客様ではなく働き手を紹介してもらう事例です。この事例では、注文する人の紹介より条件が重く設定されています。配達パートナー向けの案内では、紹介された人が配達パートナーとして登録し、所定回数の配達を終えて条件を満たしたときに、紹介した人に報奨が支払われるとしています。報奨の額は都市によって異なります。

登録だけで渡すと、一度も配達しない人の分まで費用がかかります。

海外の事例:Bolt は初回の乗車で、Trade Republic は条件を満たしてから渡す

Bolt:初回の乗車が終わって成立

エストニアの配車アプリ Bolt は、招待の案内ページで、招待コードを使えるのは Bolt を初めて使う人だけとしています。紹介された人が登録し、初回の対象の乗車を終えると、紹介した人と紹介された人の両方に乗車の割引が付きます。特典は、地域によって乗車の割引かクレジットになります。

不正への備えも同じページに書いています。新しく使う人1人につき招待コードは1つまでです。自分で自分を招待した場合や、不正・悪用があった場合は、紹介の特典が無効になることがあるとしています。

登録ではなく初回の乗車で成立とすれば、アカウントだけ作って特典を受け取る使い方を防ぎやすくなります。

Trade Republic:紹介された人が条件を満たしてから渡す

ドイツの証券アプリ Trade Republic は、紹介制度の案内で、友だちや家族を招待できるのは一部のお客様だとしています。紹介した人がボーナスを受け取るには、紹介された人が、条件をすべて満たす必要があります。

招待リンクが表示されるのは、口座を開いてから7日後です。フォーラムやクーポンサイトなどで公に配ったリンクは、対象に含めないとしています。

事例にあった工夫と、自社の案を当てはめる手順

Uber Eats の2つの事例と Bolt は、登録のあとの行動(注文・配達・乗車)を成立の条件にしています。Trade Republic は、紹介された人が条件をすべて満たしてから、紹介した人にボーナスを出します。事例にあった工夫をまとめます。

  • 成立の条件は、目的に近い行動に置く:Uber Eats の配達パートナーは所定回数の配達、Bolt は初回の乗車
  • 紹介した人の特典を、自社で使える割引にする:Uber Eats は、2019年の案内では、紹介した人にも次の注文で使えるクーポンを渡していた
  • 使える人を絞る:Bolt は初めて使う人だけがコードを使える
  • 招待リンクを出す時期を決める:Trade Republic は口座の開設から7日後に招待リンクを出す

自社の案は、次の順で当てはめます。

  1. 目的を1つ決める:新しいお客様の数を増やすのか、長く続くお客様を増やすのか
  2. 成立の条件を決める:初回の購入、2回目の支払い、入会など、目的にいちばん近い行動を選ぶ
  3. 誰に・何を渡すかを決める:両方に渡すか片方か。紹介した人には、次の利用で使える自社の割引も候補にする
  4. どこまでを決める:初めての人だけにするか、利用中の人だけを紹介者にするか、人数の上限、有効期限
  5. 紹介できる人を購入者に限るかを決める:4で利用中の人(すでに買ったことがある人)だけを紹介者にするなら、購入者に限ることになります。限るなら、総付景品の上限の内側に額を収める
  6. この記事の表と並べる:表の3つの物差しと各節の「どこまで」で、自社の案と事例を1行ずつ比べる

4で初めての人だけを対象にするなら、紹介コードを入れられる場面を申し込みのときに限ると線を引きやすくなります。入れ忘れを防ぐフォームの作り方は紹介コードとは?仕組みと、入力漏れを防ぐ申し込みフォームの作り方にまとめています。

5は、消費者庁の景品に関するQ&Aの Q31 で、紹介者を購入者に限ると、紹介者への謝礼は景品類に当たり、通常は総付景品の規制の対象になるとされているためです。上限の確認の仕方は紹介キャンペーンと景表法|特典の上限を4つの問いで判断するにまとめています。

目的と成立の条件の2つが決まると、特典の額も比べやすくなります。

Jolt Me について Jolt Me は、友だち紹介プログラムの立ち上げから特典のお届けまでを自動化する、リファラルマーケティングプラットフォームです。紹介コードの発行、成果の計測、特典の配布、不正の検知までを管理画面ひとつで運用でき、EC・D2C、アプリ・SaaS、スクール、フィットネス・サロンなど幅広い業種で導入いただけます。

監修者

田中 悠

田中 悠

株式会社AREYO 代表取締役CEO

BtoC 向けのリファラルマーケティングプラットフォーム「Jolt Me」を通じて、紹介プログラムの戦略策定から導入までを多方面から支援。

紹介が属人化・形骸化しやすい構造に向き合い、お客様から自然と紹介が生まれる仕組みづくりに尽力。

<<主な略歴>>

キヤノン株式会社に新卒入社後、一眼レフカメラのグローバルマーケティングを担当。その後、株式会社プレイドに参画し、セールス、カスタマーサクセス、プロダクトマネジメントを横断し、主にアパレル企業のCX向上を支援。2020年6月より株式会社バニッシュ・スタンダードに参画し、執行役員としてビジネス全体を統括。2025年4月株式会社AREYO創業。

愛媛県松山市出身。みかん好き。

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この資料でわかること

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